I
論
戦前の日本は見合い結婚が約7割でした。1960年代末に恋愛結婚と逆転し、いま見合いは数%です。60年で、パートナーの成立が割り当て制から市場に変わった。この移行のあとに何が起きているのかを、一次データから読みます。批判の対象は制度とインセンティブであって、人ではありません。
7本
市場化
見合いから恋愛へ、割り当てから市場へ。移行のときに代替されなかった機能は何か、その空白を誰がどんな収益モデルで埋めたのかを扱います。
- 「結婚しない男」を個人の心理で説明するのは、なぜ外れるのか 「結婚しない男」の特集記事は、男性の本音や性格で説明するものがほとんどです。でも未婚率の推移を見ると、個人の心理が変わったからではなく、接続の仕組みが変わったことが見えてきます。構造のほうを読みます。
- 見合いから市場へ — 60年で入れ替わった仕組みと、代替されなかった機能 戦前の日本は見合い結婚が約7割でした。1960年代末に恋愛結婚と逆転し、いま見合いは数%。この移行で失われた機能は補われていません。誰が設計したわけでもない変化の中身を整理します。
- サブスクの利害 — 成立しないほうが儲かる構造をどう読むか 見合いの仲介者は成立で報酬を得ていました。月額課金のマッチングサービスは利用期間で収益を得ます。向きが逆です。陰謀ではなくインセンティブの話として、この構造を読みます。
データ
出生動向基本調査などの一次統計を読む回。未婚男性の72.2%に交際相手がおらず、33.5%が交際を望まない。この数字が示しているのは個人の失敗ではありません。
コスト
恋愛にかかっている金・時間・神経を、感情ではなくコストとして数える回。疲れているのは怠けているからではなく、支払っている量に対して戻りが少ないからです。
- マッチングアプリの検索を週20時間使っていた話 — 安いのは月額だけ マッチングアプリの月額は3,000円台で、宣伝では「ランチ1回分」とされます。でも実際に消えるのは検索と待ちと解釈の時間です。週20時間を4週重ねると80時間。月額の外にある探索コストを数えます。
- 恋愛に疲れたのは怠けているからではない — 支払っている量を数える 疲れているのは気力の問題ではなく、払っている金・時間・神経に対して戻りが少ないからです。それを感情ではなくコストとして数え、降りる選択も含めて検討するための記事です。
- 降りるのは合理的な選択か — 3分の1が降りている事実から考える 未婚男性の33.5%が交際を望まないと答えています。これを負け惜しみと読むか合理的な選択と読むかで、次にやることが変わります。降りる判断の条件と、降りた先に何を置くかを整理します。